ネズミの侵入経路はどこ?|家の部位別の入り口と種類ごとの入り方、自分で探して塞ぐ手順 | 害虫害獣駆除ナビ本記事にはプロモーションが含まれます。
ネズミの侵入経路はどこ?|家の部位別の入り口と種類ごとの入り方、自分で探して塞ぐ手順
公開 ネズミ
天井裏で音がする、台所に糞が落ちていた。ネズミがいると分かったとき、いちばん知りたいのは「どこから入ってきたのか」ではないでしょうか。毒餌やわなで1匹捕まえても、入り口が開いたままなら、別のネズミがまた入ってきます。目黒区も、侵入口をふさぐ工事(防鼠工事)が最も効果的だとして、「侵入防止」を第一に考えるよう勧めています。
この記事では、東京都の「都民のためのねずみ防除読本」と、東京都が区市町村の相談窓口向けにまとめた「ねずみ防除指針」、目黒区・名古屋市などの資料をもとに、次の順で整理します。
- ネズミが通れる隙間の大きさと、種類ごとの入り方
- 家の部位別に、侵入口になりやすい場所
- 自分で侵入口を探す手順(外周と屋内)
- 塞ぐ材料と、塞いではいけない場合
- 自分で塞げないときの相談先
ネズミはどのくらいの隙間から入るか
1.25cmの隙間を通り抜ける
東京都の読本には、ネズミ(クマネズミとドブネズミ)の運動能力が表にまとめられています。もとになっているのは、ねずみ駆除協議会が発行した「ビルの防鼠構造・工事マニュアル」です。
目黒区は、子ネズミなら約1.5cm、大人のネズミでも約2.5cmの隙間があれば通れるとしています。東京都ペストコントロール協会の会報では、大人の指が2〜3本入るくらいの幅を目安に、入れるかどうかを確かめるよう説明しています。数字は資料によって少しずつ違いますが、と考えて点検してください。
この記事の作成方針
複数の駆除事業者が公表している料金表と、環境省・自治体の公開情報をもとに作成しています。掲載している費用は目安であり、実際の金額は建物の構造・地域・被害状況により変動します。
指が入るくらいの隙間は、入り口になりうる
さらに東京都の回答集は、クマネズミは歯がかりがあれば、かじって通路にしてしまうとしています。木の板や古いパテの隙間は、今は小さくても広げられることがあります。
種類によって、入ってくる高さが違う
家に入ってくるネズミは、クマネズミ・ドブネズミ・ハツカネズミの3種です。東京都の読本によると、住宅地で相談される被害のほとんどはクマネズミです。
出典は東京都の読本と「ねずみ防除指針」、目黒区です。天井裏で音がするならクマネズミ、床下や水回りに痕跡が多いならドブネズミ、というように、痕跡の高さで探す場所を変えると効率よく探せます。種類の見分け方は、糞の大きさで確かめるのが手早い方法です。糞の大きさと並び方の読み方は、次の記事にまとめています。
家の部位別:侵入口になりやすい場所
どこが多いか(目黒区の調査)
目黒区は、令和2年度に区の保健所が指摘した侵入口の割合を公開しています。
(目黒区「ネズミの被害を防ぐために!」、2026年10月時点の掲載内容)
1つの家に入り口が1か所とは限らないため、合計は100%を超えています。目黒区はほかに、少し開いた窓の隙間や、止まって閉まらなくなったシャッター付きの換気扇から入ることもあるとしています。
屋外の入り口から入ったネズミは、そのまま部屋に出てくるわけではありません。目黒区によると、二重になった壁の間や柱の隙間、配管スペースを通って天井裏や壁の中を移動し、壁の内側から部屋に通じる穴を見つけたところで姿を見せます。「床下に入れれば天井裏にも行けると考えてよい」とも書かれています。屋外の入り口と、室内の出口の両方を探す必要があるのはこのためです。
床下の通風口・基礎の隙間
東京都ペストコントロール協会の会報は、床下が大きく開いている住宅では、どこからでもネズミは侵入できるとし、床下から壁の中を通って天井裏まで移動できると説明しています。
配管・配線・エアコンの穴
給排水管、ガス管、電線、電話線、エアコンの配管が外壁を通る部分は、パテが痩せたり欠けたりして隙間ができやすい場所です。東京都の指針のチェック表には、風呂のバランス釜の排気口のまわりも挙げられています。
室内側では、エアコンの配管の穴、流し台の下の排水管が床や壁を通る部分、洗濯機の排水口のまわりを見てください。目黒区の調査でも、流し台のまわりは室内の侵入口の約4分の1を占めています。
雨戸の戸袋
見落としやすいのが戸袋です。東京都の指針によると、戸袋の壁の上部には、濡れた雨戸が腐らないようにするための通気の隙間が2〜6cm程度開いていることがあり、ここから壁の中に入られることがあります。戸袋の中に糞がある、通気口がかじり広げられているなら、出入り口になっています。
屋根と壁のあいだ・ひさしの下
クマネズミは電線やパイプ、雨どいを伝って高い所から入ります。東京都の回答集は、天井で音がする場合は、外から天井に至るまでの間に侵入口があるとして、壁と屋根の隙間、電線が壁を通る部分の隙間、壁の破損を挙げています。
- 屋根の下(垂木と外壁の間)の隙間
- ひさしの下の隙間
- 屋根の下の通気口
- 電線・電話線の引き込み口
- 増改築した部分の継ぎ目(名古屋市、東京都ペストコントロール協会)
屋根まわりは目黒区の調査では3.8%と多くありませんが、天井裏の音が続く家では最初に疑う場所です。天井裏の音への対処は、天井裏のネズミ駆除で詳しく説明しています。
換気扇・窓・扉・シャッター
排水まわり(ドブネズミに多い)
東京都の指針は、主にドブネズミの侵入口として排水まわりを挙げています。
- 排水口に目皿がない(浴室の洗い場の排水口など)
- 排水の通気管の開口部に網がない
- 排水ますのまわりに土の部分がある:地面を掘って排水ますに入り、排水管を通って家の中に入ることがある
- 排水溝に格子や網がない
- 下水のマンホールのずれや割れ
室内の出口:かまち下・配電盤・押入れ
屋外の入り口が見つからなくても、室内の出口を塞げば、部屋に出てくるのは防げます。東京都ペストコントロール協会の会報は、屋内への侵入経路として、長押、上がりかまち、配電盤、仏壇・神棚のまわり、エアコンの導入口を挙げています。押入れや天袋の奥の壁、階段下の収納も見てください。
自分で侵入口を探す手順
1. 痕跡の場所を見取図に書き込む
東京都の指針は、建物の見取図を作り、ネズミが出たところや痕跡のある場所、侵入口になりそうな場所を書き込んでいく方法を勧めています。紙に家の間取りを描き、次のものを見つけた場所に印を付けます。
- 糞
- かじり跡
- 壁際や配管の黒く脂っぽいこすり跡(ラットサイン)
- 音がする場所と時間帯
東京都の読本によると、足跡やこすり跡は、ネズミの体から出る脂分と汚れが通り道に付いてできるもので、特有の黒光りした跡になります。ネズミは決まった通り道を通ることが多いので(東京都多摩府中保健所)、印が線のように並ぶ方向の先に、出入り口があると考えられます。
痕跡の読み方と、被害がどの段階かの判定は、次の記事で順に説明しています。
2. 家の外周を「屋根から地面まで」見る
東京都の読本は、建物の外部にネズミが通り抜けられそうな隙間がないかを、屋上から地上まで丹念に探すことが大切だとしています。昼間の明るいうちに、家のまわりを一周しながら、次の順で見ます。
高い場所は、地上から双眼鏡やスマートフォンのズームで見るだけにしてください。はしごに登って確かめる作業は、次の「塞いではいけない場合」で触れるとおり、無理をしないことをおすすめします。
3. 外から見つからなければ、内側から探す
東京都の読本は、外から侵入口を探すのが難しいときは、屋内から外壁の内側を探すと、ラットサインなどで侵入口が分かることがあるとしています。東京都の指針のチェック表を、家の中で見る場所に絞ると次のとおりです。
4. 見つけた隙間に印を付けて、一覧にする
見つけた隙間は写真を撮り、見取図に番号を付けて一覧にしておきます。この一覧は塞ぐ順番を決めるときにも、業者に調査を頼むときにも使えます。東京都の回答集によると、外とつながっている隙間は通常はそれほど多くはないとされていて、隙間が多すぎるときは、目に付く隙間から塞いでいけば、次第に侵入ポイントが絞られてくるとしています。
秋から冬は、入ってくる時期
東京都の回答集によると、ネズミは一般に、寒くなる10〜11月ごろに暖かい民家に入り込むため相談が多くなるとされています。横浜市青葉区も、冬の始まりなど寒くなる時期には、暖かい場所と食べ物を求めて家に入ってくることがあるとして、侵入口になりそうな場所をこまめに点検するよう呼びかけています。
家ネズミは冬眠せず、冬も家の中と外を行き来しています。冬の物音の読み方はネズミは冬眠する?にまとめています。まだ音がしていない家でも、本格的に寒くなる前に外周を一度見ておくと安心です。
塞ぐ材料
場所に合わせて使い分ける
東京都の読本は、穴塞ぎの材料について、広い面積には木やブリキ板、金網、壁の穴や配管の貫通部分などの小さな隙間には不燃性のパテやモルタル、金属たわし、亀甲金網など、変形しやすくネズミが嫌う材料を使うとしています。
金属たわしや亀甲金網、外壁用パテは、東京都多摩府中保健所の資料で、ホームセンターなどで買えて安価で、ネズミに容易にかじられず、変形させやすい材料として紹介されています。
塞ぐときのコツ
- 場所ごとの塞ぎ方を確かめる:戸袋は丸めた亀甲金網や金属たわしを突っ込む、ひさしの下には角材(面戸)を入れる、など。場所ごとの方法は東京都の読本に表でまとまっています。主な場所の塞ぎ方は、先に紹介した「ネズミは冬眠する?」の記事の「冬になる前に塞いでおきたい場所」でも表にしています
- 固定する:名古屋市は、土壁や石膏ボードに施工するときは、釘がきく柱や垂木に取り付けてしっかり固定するよう勧めています。金網は接着剤で固定する方法もあります(東京都多摩府中保健所)
- 広めに覆う:名古屋市によると、板で塞ぐときはできるだけ広く施工すると、再び穴をあけられる心配が少なくなります
- かじられたら塞ぎ直す:名古屋市は、再び穴をあけられることもあるので「粘り強くふさいでいくこと」が大切だとしています
塞いではいけない場合・自分でやらないほうがよい場合
ネズミが中にいるうちに、外から全部塞がない
東京都の回答集は、隙間を塞いだ後に家の中に残ったネズミについて、屋内の餌の管理が完全なら餓死するが、家の中の状況がそのままなら、従来どおり生息し続けるとしています。どこで死ぬかも分からないため、天井裏や壁の中で死ねば臭いの原因になります。
- 最初は内側(部屋の側)から塞ぐ
- 部屋ごとに区切って、ネズミの出ない部屋を作っていく
- 最後まで出る部屋に追い詰めて、粘着トラップなどで捕まえる
- 最後に外側から塞ぐ
という順番を示しています。名古屋市は、外には出られるが中には入れない「一方通行の仕切板」を使う施工例も紹介しています。捕まえ方を含めた全体の手順は、ネズミ駆除を自分でやる手順にまとめています。
通風口・換気口は「埋める」のではなく、網や格子にする
床下や屋根の下の通風口は、建物の換気のための開口部です。東京都の読本・指針とも、通風口は金網をかぶせる、格子を1cm程度のものに取り替えるという方法を示していて、パテやモルタルで埋める方法は書かれていません。名古屋市も、床下の通風口は風通しを確保しながら、外から入れない構造にする施工例を挙げています。戸袋も同じで、東京都の指針は、壁側に金属板を打ったうえで通気性のある戸袋を付ける方法を示しています。
換気扇や、風呂釜・給湯器などの排気口のまわりを塞ぐときも、排気口そのものを覆わないようにしてください。燃焼機器の給排気に関わる部分は、機器のメーカーやガス事業者に相談したうえで手を入れるのが安全です。
電線・配電盤のまわりは電気工事の人に
東京都の読本は、電気配線が壁を貫通して配電盤につながる部分の隙間を塞ぐのは危険なので、電気屋さんに頼むよう書いています。東京都の指針も、配線のまわりをトタン板などの金属板で塞ぐと、配線を傷つけてショートするおそれがあるとしています。電線の貫通部は、不燃性や難燃性のパテで塞ぐのが基本です。
高い場所・天井裏は無理をしない
東京都の読本・指針とも、天井裏や高所などの危険な場所は、専門業者に頼んだほうがよい場合があるとしています。天井裏は梁の上しか体重を支えられない場所が多く、断熱材のほこりも舞います。屋根の上や2階の外壁の作業も、はしごからの転落の危険があります。
賃貸・集合住宅は、先に管理会社へ
外壁や配管、共用部分は、自分だけの判断で手を入れられないことがあります。東京都の指針は、集合住宅では、ネズミが入ったら速やかに管理会社に連絡するよう勧めています。
自分で塞げないとき
次のどれかに当てはまるなら、自分で塞ぎ続けるより、侵入口の調査から業者に頼むほうが早く片付きます。
- 侵入口が屋根まわりや2階など高い場所にある
- 外周と屋内を探しても、侵入口が見つからない
- 塞いでも、新しい糞や物音が止まらない
- 細く高い鳴き声がいくつも聞こえる、大小の糞がある(家の中で子育てをしている可能性。東京都の指針)
- 配線や配電盤のまわりに入り口がある
東京都の回答集は、業者を選ぶ目安として、生息調査と防除後の効果判定をきちんと行うこと、餌・巣材・侵入口の対策も行ったり指導したりすること、工事の内容をきちんと説明することを挙げています。見積もりの比べ方はネズミ駆除業者の選び方で説明しています。
戸建住宅を対象に、専門スタッフが現地を調査したうえで、ネズミの駆除や侵入経路の対策を行うサービスがあります。相談と現地調査は無料で、施工後は再発保証と定期点検があります。
相談するときは、この記事の手順で作った見取図と、見つけた隙間の写真の一覧を見せると、調査の範囲が決めやすくなります。対応地域は東北・関東・中部地方が中心です。
よくある質問
Q.ネズミはどこから入ってくることが多いですか。
目黒区が令和2年度に保健所で指摘した屋外の侵入口では、床下の通風口と、壁や基礎の穴・隙間がそれぞれ27.6%で最も多く、配管の貫通部(17.1%)、雨戸の戸袋(16.1%)が続きました。室内への入り口では、壁・床の穴や隙間(32.7%)と流し台のまわり(27.2%)が多くなっています。家によって違うので、外周と屋内の両方を確かめてください。
Q.マンションの高い階でも入ってきますか。
クマネズミは電線やパイプを伝って高い所に登れるので、高い階でも入ってくることがあります。東京都の指針は、集合住宅ではパイプシャフトで配管やケーブルが床を貫通する部分や、室内から壁の内部に通じる配管まわりを塞ぐ対策を挙げています。共用部分が関わるので、まず管理会社や管理組合に連絡してください。
Q.穴を塞いだのに、まだ音がします。
塞いでいない入り口が残っているか、家の中にネズミが残っている可能性があります。東京都の回答集は、隙間が多い場合は目に付く隙間から塞いでいけば侵入ポイントが絞られてくるとしています。中に残っている場合は、内側から部屋ごとに塞いで、最後まで出る部屋で捕まえる手順を取ってください。それでも止まらないときは、業者の調査を考えてください。
Q.トイレからネズミが出てくることはありますか。
目黒区は、ドブネズミは水洗便器から出てくることもあるとしています。東京都の指針は、ドブネズミの侵入口として、目皿のない排水口、網のない排水の通気管、土の部分がある排水ますなど、排水まわりを挙げています。便器や排水口から出てくる場合は、屋外の排水ますや下水のまわりも確かめてください。
Q.ガムテープや段ボールで塞いでもいいですか。
東京都の読本は、穴塞ぎには金属たわしや亀甲金網、不燃性のパテやモルタルなど、ネズミが嫌い、かじりにくい材料を勧めています。目黒区も、腐食せず、かじって開けられない素材で塞ぐのが基本だとしています。紙や布は巣の材料にもなるので、塞ぐ材料には向きません。
まとめ
まとめ
- ネズミは1.25cmの隙間から入れる(東京都の読本)。指が入るくらいの隙間は入り口になりうると考える
- クマネズミは電線やパイプを伝って屋根まわり・戸袋など高い場所から、ドブネズミは基礎・排水まわりなど低い場所から入りやすい
- 目黒区の令和2年度の調査では、屋外の入り口は床下の通風口、壁や基礎の隙間、配管の貫通部、戸袋が多い
- 探すときは、痕跡を見取図に書き込み、外周を屋根から地面まで見て、見つからなければ内側から探す
- 塞ぐ材料は金属たわし・亀甲金網・不燃性のパテ・モルタルなど。中にいるうちに外から塞がない、通風口は埋めずに網にする、配電盤まわりは電気工事の人に
- 秋から冬は入ってくる時期。寒くなる前に外周を一度点検する
ネズミ
ネズミに電気コードをかじられたら|火事を防ぐ確認の順番と、使い続けてよいか・電気工事が要るかの見分け方