ネズミの寿命は何年?|家ネズミ3種の寿命と、放っておいても寿命ではいなくならない理由 | 害虫害獣駆除ナビ本記事にはプロモーションが含まれます。
ネズミの寿命は何年?|家ネズミ3種の寿命と、放っておいても寿命ではいなくならない理由
公開 ネズミ
天井裏でネズミの音がする。駆除にはお金も手間もかかりそうなので、「ネズミの寿命は短いと聞くし、放っておけばそのうちいなくなるのでは」と考えている方もいると思います。
結論から言うと、家に出るネズミ1匹1匹の寿命は長くありません。大阪府の資料では、条件がいちばん良くてもクマネズミとドブネズミで約3年、ハツカネズミで1〜1.5年。自然界では1年以上生きるのは約5%程度と言われています。
それでも、寿命を待っていてもネズミはいなくなりません。生後3か月ほどで子を産み始め、条件が良ければ年に何回も出産するので、親が寿命を迎えるころには子や孫の世代が家の中で増えているからです。
この記事では、大阪府・東京都・国の機関の資料をもとに、次の順で整理します。
- 家ネズミ3種の寿命(野外と、飼育下の違い)
- 寿命を待ってもいなくならない理由(繁殖の速さ)
- 餌がないと何日で死ぬか。「兵糧攻め」だけでは片付かない理由
- 季節との関係(秋冬に家へ入ってくる)
- 寿命を待たずに、今やること
家ネズミ3種の寿命
資料上の寿命は「最適な条件で」1〜3年
大阪府の「ねずみの駆除について」は、家に住み着く3種のネズミについて、寿命と繁殖の目安を次のようにまとめています。いずれも最適な条件下での数字です。
この記事の作成方針
複数の駆除事業者が公表している料金表と、環境省・自治体の公開情報をもとに作成しています。掲載している費用は目安であり、実際の金額は建物の構造・地域・被害状況により変動します。
住宅地の天井裏で多いのはクマネズミ、床下や台所・排水まわりで多いのはドブネズミ、小さな隙間から入って物置や室内に出るのがハツカネズミです。どの種類か分からないときは、糞の大きさと落ちている場所で見当がつきます。見分け方はネズミの糞から分かることにまとめています。
野外ではもっと短い。1年以上生きるのは約5%
上の表の寿命は、あくまで条件が整った場合の数字です。大阪府は同じページで、自然界ではそれほど長生きではなく、1年以上生きるのは約5%程度だと言われている、としています。
ハツカネズミについては、国土交通省北海道開発局 帯広開発建設部が十勝の生き物を紹介する資料で、寿命は野外で最長1年半、平均100日としています。
クマネズミとドブネズミについて、野外での平均寿命を示した公的な資料は、調べた範囲では見つかりませんでした。業者のサイトなどには「野生では1〜2年」といった数字も見られますが、ここでは一次資料で確かめられた範囲だけを載せています。
実験用マウス・ペットのネズミの寿命とは別に考える
「ネズミの寿命は2〜3年」という話は、飼育されているネズミの数字であることが多いので注意してください。
- 国立長寿医療研究センターの研究者のコラムは、実験用マウスの最大寿命を2〜3年近くとしています。同じコラムでは、マウスとほぼ同じ大きさのハダカデバネズミが約30年生きることを紹介しています
- 帯広開発建設部の資料によると、実験などに使われるマウスは、ハツカネズミを品種改良したものです
餌と水が十分にあり、天敵も寒さもない飼育下と、天井裏や床下で暮らす家ネズミとでは条件がまったく違います。飼育下の寿命を見て「家のネズミも2〜3年は居座る」と考える必要はありませんが、反対に「1匹の寿命が短いから、すぐいなくなる」とも言えません。理由は次の章で説明します。
寿命を待っても、ネズミはいなくならない
生後3か月で子を産み始める
東京都が区市町村の相談窓口向けにまとめた「ねずみについてよくある質問&回答集」は、「ねずみは1年にどのくらい増えるか」という質問に、次のように答えています。
- ねずみの繁殖力は強く、生後3か月から出産する
- 条件が良ければ年に6〜7回分娩し、1回に6〜10匹程度の子を産む
大阪府の資料(上の表)では、年5〜6回・1回に約6〜8匹、ハツカネズミは生後約35日から子を産めるとされていて、資料によって数字に幅があります。どちらの資料でも、1匹の寿命よりずっと短い期間で次の世代が子を産み始めることは同じです。
たとえば大阪府の数字で考えると、クマネズミやドブネズミは生後約3か月で子を産めるようになり、妊娠期間は約21日です。1匹が1年生きる間に、その子の世代、さらに孫の世代が出産を始める計算になります。親が寿命で死んでも、そのころには家の中で次の世代が育っているということです。
「1年で9,434匹」は計算上の数字
東京都の回答集と大阪府の資料は、どちらも「ひとつがいが1年後には9,434匹に増える」という、いわゆるねずみ算の数字を紹介しています(大阪府は、3年後には約3億5千万匹になるとしています)。
ただし東京都の回答集は、実際には餌の量、巣の場所、仲間同士の争いなど、さまざまな制限があるので、そこまで増えることはないとしています。数字そのものより、「餌と巣の場所がある限り、家の中で世代を重ねて住み続ける」ことに注意してください。
侵入口が開いていれば、外から入ってくる
もう一つの理由は、家の外とつながる隙間です。東京都の回答集は、家の隙間を塞いだあとに中に残ったネズミについて、屋内の餌の保管が完全なら餓死するが、隙間は逃げるためだけでなく侵入にも使われているので、家の中の状況がそのままなら、従来どおり生息し続けるとしています。
家の中で1匹が死んでも、侵入口と餌・巣の材料が残っていれば、外から別のネズミが入ってきます。寿命で数が減るのを待つより、入ってくる道と住み着く理由をなくすほうが、終わりが見えます。
餌がないと何日で死ぬか
寒いと1日以内、暖かいと4〜5日
東京都の回答集は、「ねずみは何日くらいで餓死するのか」という質問に、温度によって異なるが、寒いと1日以内、暖かいと4〜5日で餓死すると答えています。大阪府の資料も、ネズミは非常に食欲が強く、1日に体重の1/3〜1/4の量を食べるとしています。
ネズミは寿命より先に、食べられないことで弱ります。この点から考えると、ネズミ対策の中心は「待つこと」ではなく、家の中で食べられるものをなくすことです。
「食べ物をしまっているのに出る」家もある
ただし、餌を片付けただけで出ていくとは限りません。東京都の回答集は、「食べ物をしまっているのに入られる」という相談に、ネズミは巣を作る場所と餌を食べる場所を分けて生活できるので、その家はもっぱら巣として使われていると考えられる、と答えています。
外で食べて、家の天井裏や壁の中で寝る。そうした使われ方なら、家の中の餌を断っても飢えることはありません。巣の材料(紙・布・断熱材など)を片付けることと、侵入口を塞ぐことが同じくらい大切になります。
また、帯広開発建設部の資料によると、ハツカネズミは腎臓が優れていて水分を再吸収して濃い尿を作るため渇きに強く、飲み水のない倉庫やコンテナの中でも長い期間生きることができます。「水回りを乾かしておけばいなくなる」とは考えないでください。
家の中で餓死させると、死骸の臭いが残ることがある
侵入口を塞ぎ、家の中の餌をなくせば、中に残ったネズミが餓死することはあります。ただ、その場合は天井裏や壁の中など、手の届かない場所で死ぬことがあります。東京都の回答集は、殺そ剤(毒餌)を食べたネズミについても、死ぬ場所は限定されないとしています。
死骸が見つからないまま臭いが出たときの探し方と片付け方は、ネズミの死骸の処理にまとめています。家の中に残っているネズミは、餓死を待つより粘着シートや捕獲器で捕って、外へ出すほうが後始末が楽です。
季節との関係:秋冬に家の中へ入ってくる
相談は10〜11月がピーク
東京都の回答集によると、一般に寒くなる10〜11月ごろに暖かい家へ入ってくるため相談が増え、外が暖かくなる3月ごろから少なくなると言われています。東京都の月別の相談件数(平成11〜15年度の平均)では、10月・11月がピークで、冬の相談件数は夏の1.5〜2倍程度でした。ただし季節による変動は「若干」で、1年を通じて相談は多いとされています。
家ネズミは冬眠しません。寒い時期は、暖かくて巣材が手に入る天井裏や壁の中、家電の裏などに巣を作ります。冬の過ごし方と、冬の物音の読み方は次の記事にまとめています。
家の中のネズミは、一年中子を産む
帯広開発建設部の資料によると、ハツカネズミは野外では春と秋にはっきりした繁殖期がありますが、人間の生活に頼って暮らすものは一年を通じて繁殖しています。家の中は暖かく、食べ物も手に入りやすいので、季節に関係なく子を産み続けると考えてください。
「冬を越せずに死ぬだろう」「暖かくなれば外へ出ていくだろう」と季節に期待して待つのも、寿命を待つのと同じく、その間に数が増えるおそれがあります。
家の様子から、今の段階を判断する
寿命や季節を待つかどうかではなく、家の中の様子から、今どの段階にいるかを見てください。
東京都の回答集は、ネズミはいろいろな場所に入り込みながら活動していて、餌や巣の材料があり、外敵から守られた安全な場所であれば、そこに定着して繁殖場所にするとしています。音がときどきする程度の段階が、いちばん手を打ちやすい時期です。
寿命を待たずに、今やること
順番は「餌と巣材を断つ→捕る→最後に塞ぐ」
東京都の「ねずみ防除指針」は、ネズミ対策の基本を、餌と巣材の管理や侵入口を塞ぐ工事などの環境的防除を主体にし、捕獲器や粘着トラップ、殺そ剤などは侵入してきたネズミを取り除く方法と位置づけています。家庭で進める順番は、おおむね次のとおりです。
- 痕跡を探す:糞・かじり跡・壁際の黒いこすり跡の場所を、家の見取図に書き込む
- 餌を断つ:食品はふた付きの容器や冷蔵庫へ。ペットの餌、仏壇の供え物、生ごみは夜に出しておかない
- 巣の材料を片付ける:使わない紙類・布類を処分し、衣類は丈夫な収納ケースに入れる
- 侵入口を探す:指が入るくらいの隙間は入られるものと考えて点検する(東京都の回答集は、クマネズミは1.25cmの隙間を通り抜けられるとしています)
- 中にいるネズミを捕る:粘着シートや捕獲器を、糞やこすり跡のある通り道に置く
- 痕跡が止まってから、最後の出入り口を塞ぐ
手順ごとの具体的なやり方と、やってはいけないことは次の記事にまとめています。
中にいるうちに、外から全部塞がない
寿命を待たずに「とにかく塞いでしまおう」と考えたときに気をつけたいのが、ネズミが家の中にいるうちに外側の出入り口を全部塞いでしまうことです。先に書いたとおり、中に残ったネズミがどこで死ぬかは分かりません。東京都の指針は、穴を塞ぐときは内側(部屋の側)から塞いで部屋ごとにネズミの出ない部屋を作り、最後まで出る部屋で捕獲し、最後に外側から塞ぐという順番を示しています。
家の部位ごとの侵入口と、外周の探し方は次の記事にまとめています。
業者に頼む目安
次のどれかに当てはまるなら、寿命や季節を待つより、業者に侵入口の調査から頼むほうが早く片付きます。
- 侵入口が屋根まわりや2階など高い場所にある、または見つからない
- 塞いでも、新しい糞や物音が止まらない
- 大小の糞がある、鳴き声がいくつも聞こえる(子育ての可能性)
- 電気コードにかじり跡がある
東京都の回答集によると、ネズミの駆除には複数回の作業が必要で、日本ペストコントロール協会の調査では3回が18%、2回と4回がそれぞれ14%、6回以上が13%でした。期間も、短く済むものから2か月程度かかるものまでさまざまとされています。業者を選ぶ目安として同じ回答集は、生息調査と、防除後の効果判定をきちんと行うこと、殺そ剤や粘着トラップだけでなく餌・巣材・侵入口の対策も行ったり指導したりすること、工事の内容を客にきちんと説明することを挙げています。
戸建て住宅のネズミを、侵入経路の対策までまとめて任せたい場合は、専門スタッフが現地を調査したうえで、ネズミの駆除と侵入経路の対策を行う業者があります。相談と現地調査は無料で、施工後は再発保証と定期点検が付きます。対応は東北・関東・中部地方が中心です。
相談するときは、音がし始めた時期と時間帯、音がする場所、糞やかじり跡の写真を伝えると、調査の範囲が決めやすくなります。費用の組み立てはネズミ駆除の費用相場で説明しています。
よくある質問
Q.家にいるネズミは、あと何年くらい生きますか。
大阪府の資料では、最適な条件でクマネズミとドブネズミが約3年、ハツカネズミが1〜1.5年とされています。ただし自然界で1年以上生きるのは約5%程度と言われていて、野外のハツカネズミは平均100日(帯広開発建設部)という資料もあります。家の中のネズミがあと何年生きるかは分かりませんが、1匹が死んでも、そのころには次の世代が子を産み始めていると考えてください。
Q.1匹しか見ていません。寿命まで待ってもいいですか。
おすすめできません。東京都の回答集によると、ネズミは生後3か月から出産し、条件が良ければ年に6〜7回、1回に6〜10匹程度の子を産みます。見かけたのが1匹でも、天井裏や壁の中にほかの個体がいることがあります。糞やかじり跡が続いて出るなら、待たずに餌と巣材を片付け、侵入口を探してください。
Q.餌を完全になくせば、ネズミは死んでいなくなりますか。
東京都の回答集は、餌がないと寒いときで1日以内、暖かいときで4〜5日で餓死するとしています。ただし、ネズミは巣を作る場所と餌を食べる場所を分けて生活できるので、外で食べて家を寝床にしている場合は飢えません。また、隙間が開いていれば外から別のネズミが入ってきます。餌の片付けと一緒に、巣の材料の片付けと侵入口探しを進めてください。
Q.ペットのハムスターやラットは2〜3年生きると聞きました。家のネズミも同じですか。
飼育下と野外とでは条件がまったく違います。国立長寿医療研究センターの研究者のコラムでは、実験用マウスの最大寿命は2〜3年近くとされていますが、餌・水が十分にあり天敵もいない環境での数字です。大阪府は、自然界では1年以上生きるのは約5%程度と言われているとしています。家のネズミについては、飼育下の寿命をそのまま当てはめないでください。
Q.冬になれば寒さで死んだり、出ていったりしますか。
家ネズミは冬眠せず、寒くなる10〜11月ごろに暖かい家の中へ入ってくると言われています(東京都の回答集)。また、人間の生活に頼って暮らすハツカネズミは一年を通じて繁殖するとされています(帯広開発建設部)。冬は、むしろ家の中に入られやすい時期と考えて、本格的に寒くなる前に侵入口を点検してください。
まとめ
まとめ
- 家ネズミの寿命は、大阪府の資料で最適な条件でもクマネズミ・ドブネズミ約3年、ハツカネズミ1〜1.5年。自然界で1年以上生きるのは約5%程度と言われている
- 実験用マウスなど飼育下の寿命(最大2〜3年近く)は、家のネズミには当てはまらない
- それでも寿命を待ってもいなくならない。生後3か月(ハツカネズミは約35日)で子を産み始め、条件が良ければ年に5〜7回ほど出産するので、親が死ぬころには次の世代が育っている
- 餌がないと寒いと1日以内、暖かいと4〜5日で餓死する。ただし外で食べて家を巣にしている場合や、侵入口が開いている場合は、餌を断つだけでは片付かない
- 寿命や季節を待たずに、餌と巣材を断つ→捕る→最後に外側を塞ぐの順で進める。高い場所・子育ての気配・配線のかじり跡があれば、業者の調査を早めに
ネズミ
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