ネズミ捕りシートの置き方と使い方|掛からない原因、掛かった後の処理、ペットや野鳥が掛かったとき | 害虫害獣駆除ナビ本記事にはプロモーションが含まれます。
ネズミ捕りシートの置き方と使い方|掛からない原因、掛かった後の処理、ペットや野鳥が掛かったとき
公開 ネズミ
ネズミ捕りシート(粘着シート)を買ってきたものの、どこに置けば掛かるのか分からない。置いてみたけれど何日たっても掛からない。掛かったら掛かったで、まだ生きていてどうしたらいいか困る。この記事は、そうした「粘着シートの使い方」に絞って整理します。
結論から言うと、粘着シートは餌を置かずに、ネズミがいつも通る壁ぎわ・隅・出入り口に、多めに並べる道具です。東京都や各区の保健所の資料は、掛からない理由の多くを置く場所と枚数の問題としています。また、同じ場所に数日〜1週間は置き続けてから見直すよう案内しています。
この記事では、東京都の「ねずみ防除指針」と、川崎市・豊島区・中野区・岡山市などの保健所の資料をもとに、次の順で説明します。
- 粘着シートで捕れる仕組み(なぜ餌を置かないのか)
- 置く場所・並べ方・枚数
- 掛からないときに見直すこと、何日で見切るか
- 掛かった後の処理(生きている・死んでいる)
- 人・ペット・野鳥がくっついたとき、家ネズミ以外のネズミが掛かったとき
毒餌・粘着シート・忌避剤など、市販グッズのタイプごとの向き不向きはネズミ駆除の市販グッズ選び方にまとめています。ここでは「粘着シートを買った後」の話をします。
粘着シートで捕れる仕組み
走っているネズミが足をとられ、もがいて体ごと貼りつく
東京都の「ねずみ防除指針」は、粘着トラップの原理を、活発に動いているネズミが不用意に足をとられ、粘着版に貼りつくものと説明しています。掛かるときの動きが活発なほど、貼りつく体の面積が大きくなり、逃げにくくなります。
ここから、粘着シートを使うときの考え方が2つ出てきます。
- ネズミを立ち止まらせない。走り抜けようとする場所に置く
- 1枚で止めようとしない。足先だけが付いた状態では逃げられることがある
この記事の作成方針
複数の駆除事業者が公表している料金表と、環境省・自治体の公開情報をもとに作成しています。掲載している費用は目安であり、実際の金額は建物の構造・地域・被害状況により変動します。
シートの上に餌を置かない
「餌でおびき寄せたほうが掛かりそう」と考えがちですが、保健所の資料はそろって餌を置かないほうがよいとしています。
豊島区の資料は、シートやその周りにネズミが嫌うハッカなどの忌避スプレーをかけないようにも書いています。ネズミが来なければシートには掛からないからです。
なお、餌(誘引剤)付きとして売られている粘着シートもあります。その場合は、製品の説明書に書かれた使い方に従ってください。
種類によって掛かりやすさが違う
川崎市の資料は、天井裏や壁の中に住むクマネズミについて警戒心が非常に強い、床下や下水まわりに多いドブネズミはあまり強くないとしています。豊島区の資料も、クマネズミは警戒心が強く学習能力も高いので、わなにはなかなか掛からないとしています。
一方で東京都の指針は、ビルのクマネズミには粘着トラップが多く使われているとしています。クマネズミだから使えないのではなく、置き方の工夫がほかの種類より要ると考えてください。家にいるのがどの種類かは、糞の大きさと落ちている場所で見当がつきます。見分け方はネズミの糞から分かることにまとめています。
置く前の準備:通り道を探し、餌を片付ける
糞・こすり跡がある場所が、置く場所
粘着シートは、ネズミが通らない場所に置いても掛かりません。置く前に、次の跡(ラットサイン)を探してください。
- 糞
- こすり跡:壁ぎわや配管、出入り口のまわりに付く黒っぽい汚れ。川崎市の資料は、ネズミは用心深いので同じ侵入口や通り道を使い、足跡・糞・黒光りした体の脂などの跡が侵入経路を探すヒントになるとしています
- かじり跡:食品の袋、配線、木材など
跡が見つかった場所に印を付けた家の見取図を作っておくと、どこに何枚置くかを決めやすくなります。
家の中の餌を先に片付ける
中野区保健所の資料は、餌になるものをできるだけ片付けると、捕獲率が高くなるとしています。食品はふた付きの容器や冷蔵庫へ、生ごみはふた付きの容器へ。ペットフードや仏壇のお供え物を夜に出しっぱなしにしないことも、川崎市の資料が挙げています。
ネズミ対策全体の順番(餌を断つ→捕る→最後に塞ぐ)と、やってはいけないことは次の記事にまとめています。
置き方:どこに、何枚、どう並べるか
置く場所
保健所の資料が挙げている置き場所をまとめると、次のとおりです。
避けたいのは、ほこりや水が付く場所です。中野区・杉並区の資料は、粘着部分にほこりや水分が付くと効果が落ちるとしています。
並べ方と枚数
東京都の指針は、効果的な使い方を、ネズミがよく通る通路全体に複数枚を置くことだとしています。並べ方には、規則正しく並べる方法とランダムに並べる方法があり、どちらかを選んで、捕れなければ逆の方法をとるよう書いています。岡山市の資料は、不規則に多数配置すると捕まえやすくなるとしています。
枚数については、各資料とも「多め」を勧めています。
- 中野区:多ければ多いほど効果的
- 豊島区:飛び越すこともあるので、多めに並べる
- 東京都の指針:大型のネズミは、置く枚数が少ないと逃げられることがあるので、捕れないときは枚数を増やす(小型のネズミは1枚でも捕れることがある、としています)
置くときの細かい工夫
- 隙間が狭くて置けないとき:豊島区の資料は、シートをコの字型やL字型に曲げて差し込む方法を紹介しています。折り目の切れ目がないシートは、裏側にカッターで浅く切れ目を入れると曲げやすくなります(手を切らないよう注意)
- 周りの雰囲気を変えない:豊島区の資料は、周りの物をすべて片付けてシートだけを置くのは不自然で、ネズミが警戒するとしています
- 置くタイミング:中野区の資料は、ネズミは空腹のため人がいなくなった直後から1時間がよく掛かるとしています。寝る前や外出前に置いておくと、その時間に間に合います
掛からないときに見直すこと
数日置いても掛からないときは、次の表で原因を当たってください。
何日で見切るか
置いたら、すぐに動かさない
岡山市の資料は、粘着シートをネズミの通路に連続して3日以上仕掛けるとしています。川崎市の資料は、捕獲器の設置場所をたびたび変えると警戒するので、最低1週間は同じ場所で観察し、その結果から作戦を練り直すよう書いています。
毎日動かしたり、1日掛からなかっただけで場所を変えたりすると、そのたびにネズミが警戒し直します。
1週間単位で見直す
資料の内容をもとに、見直しの流れをまとめると次のようになります。
掛かったネズミを早く片付けることも大切です。豊島区の資料は、捕れたらできるだけ早く片付けるよう書いていて、理由をほかのネズミが警戒するためとしています。川崎市の資料も、放置すると仲間の警戒を高めるとしています。
なお、粘着シートで家の中のネズミを捕っても、侵入口が開いていれば外から入ってきます。東京都の指針は、穴を内側(部屋の側)から塞いで部屋ごとにネズミの出ない部屋を作り、最後まで出る部屋で追い詰めて粘着トラップ等で捕獲し、最後に外側から塞ぐという順番を示しています。侵入口の探し方は次の記事にまとめています。
掛かった後の処理
生きている・死んでいる、どちらも素手で触らない
粘着シートに掛かったネズミは、生きていることがあります。東京都の回答集は、追い詰めたネズミを捕らえるときについて、素手で行うことだけは避けなければならないとし、追い詰められると飛び上がることもあるので十分注意するよう書いています。
川崎市の資料は、粘着シートで捕獲した場合はしっかり折り畳んで姿が見えない状態で、生ごみとして廃棄するとしています。ごみの区分は市区町村で違うので、住んでいる自治体の分け方を確認してください。
同じ資料は、死骸や捕まったネズミは早く見つけて早く処分するよう書いていて、放置するとネズミに付いていたイエダニに刺されることがあるとしています。イエダニは殺虫剤に弱いので、見つけた場所にスプレー式の殺虫剤などをかけるよう案内しています。
死骸に触れた後の手洗いや、シートがあった場所の消毒、天井裏などで死なれて臭うときの探し方は、ネズミの死骸の処理にまとめています。粘着シートは使い回さず、ネズミと一緒に捨ててください。
人・ペット・野鳥がくっついたとき
人の手や靴下に付いたら:油でそぎ落とす
豊島区池袋保健所の資料は、いきなり水や石けんで洗うのではなく、先に油で落とす方法を紹介しています。同じ資料は、自分がくっついてしまったときの対処を次のように案内しています。
- サラダ油を手にたっぷりつけて、手で粘着剤をそぎ落とすようにして、できるだけ取り除く
- その後、ぬるま湯と石けんで手や靴下などをよく洗う
- 靴下などに多少ベタベタが残るときは、ベビーパウダーなどを付ける
製品によって粘着剤が違うことがあるので、パッケージの使用上の注意も確認してください。
ペットに付いたら:小麦粉をかけてから、無理に引きはがさない
豊島区の資料は、ペットの場合は小麦粉などをかけた後に油で落とすほうがよい場合がある、としています。粉で粘着面をふさぐと、それ以上くっつく範囲が広がりにくくなります。
ただし、毛や皮膚を引っ張ると痛がって暴れ、かえって広い範囲に付くことがあります。広い範囲に付いた、顔や目のまわりに付いた、なめてしまった、といったときは、自分で取ろうとせず、動物病院に相談してください。
ペットのいる家では、ペットが入らない部屋の壁ぎわ、家具の裏、扉を閉められる収納の中など、ペットの届かない場所を選んで置いてください。小さな子どもがいる家も同じです。
野鳥が掛かったら:無理にはがさず、粉をかけて相談する
屋外やベランダ、窓を開けた部屋の近くに置いたシートには、野鳥が掛かることがあります。岡山県と協力して岡山県鳥獣保護センターを運営する池田動物園(岡山市)の案内は、屋外に置いた粘着シートでは、くっついた虫を食べに来た小鳥が捕まってしまうことがあるとしています。
- 小鳥の骨は非常に細く折れやすいので、無理にはがそうとしない
- 粘着剤がそれ以上鳥に付かないよう、小麦粉などを粘着剤に振りかけて、すぐ保護センターへ運ぶ
- 羽を洗うには、羽の機能を損なわないための専門知識が要るので、家庭で洗わない
一方、東京都環境局の「都民の声」には、スズメをはがすときにサラダ油を付けたら油まみれになり、病院に断られたという相談が載っています。都の回答は、案内できる病院がないので、できるだけ粘着剤をこそぎ落として近くの緑地に放すというものでした。野鳥を受け入れてくれる先は地域によって違うので、まず都道府県や市区町村の鳥獣保護の担当、または野生鳥獣の救護施設に電話で相談してください。
京都市動物園の野生鳥獣救護センターは、粘着シートにくっついた鳥の保護が平成20年度は(2009年3月時点で)16件と、前年度の2件から大きく増え、野生に戻れたのは3割だったと報告しています。粘着物を取るときに触られることで強いショックを受けて死んでしまうことも多い、としています。同センターは、野鳥が来る場所に粘着シートを置かないこと、置いたシートをこまめに確認することを呼びかけています。
家ネズミ以外のネズミが掛かったら
ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの家ネズミ3種は、鳥獣保護管理法(第80条)と施行規則(第78条)で法の適用から外されていて、粘着シートで捕ることができます。
ただし、鳥獣保護管理法は「鳥獣」を鳥類または哺乳類に属する野生動物と定め(第2条)、許可などのない捕獲を禁じています(第8条)。施行規則で除外されているのは家ネズミ3種だけなので、野や山で暮らす野ネズミ(豊島区の資料の呼び方)は同法の対象です。
豊島区の資料によると、都内の住居やお店などにいるネズミは家ネズミです。山や畑に近い家で、見慣れない姿のネズミが掛かった場合は、そのままにせず、都道府県の鳥獣保護の担当に扱いを相談してください。
業者に頼む目安
次のどれかに当てはまるなら、粘着シートを増やし続けるより、侵入口の調査から頼むほうが早く片付くことがあります。
- 置き方を見直しても掛からず、新しい糞や物音が続く
- 何匹か捕れても、しばらくするとまた跡が出る(外から入ってきている)
- 侵入口が屋根まわりや2階など高い場所にある、または見つからない
- 大小の糞がある、鳴き声がいくつも聞こえる(子育ての可能性)
豊島区の資料も、駆除が思うように進まない場合は保健所などに相談するよう勧めています。
戸建て住宅のネズミを、侵入経路の対策までまとめて任せたい場合は、専門スタッフが現地を調査したうえで、ネズミの駆除と侵入経路の対策を行うサービスがあります。相談と現地調査は無料で、施工後は1年間の再発保証と定期点検が付きます。
対応は東北・関東・中部地方が中心です。自力での対策に限界を感じている方や、再発が心配な方は、粘着シートで捕れた数や、糞・物音が出る場所を伝えて相談してみてください。
よくある質問
Q.粘着シートの上にエサを置いたほうが掛かりますか。
置かないほうがよいとされています。東京都の指針は、餌を置くとネズミの動きが遅くなり、貼りつくのが足先だけになって逃げられやすいとしています。豊島区の資料も、何があるのか確かめようとしてネズミが手前で止まり、シートに気づいてしまうとしています。餌付きとして売られている製品は、その説明書に従ってください。
Q.何枚くらい置けばいいですか。
決まった枚数はありませんが、中野区の資料は「多ければ多いほど効果的」、豊島区の資料は飛び越すこともあるので多めに並べるよう書いています。東京都の指針は、大型のネズミは枚数が少ないと逃げられることがあるとしています。通り道を広く覆えるだけの枚数を用意し、捕れなければ増やしてください。
Q.何日置いても掛かりません。いつ場所を変えればいいですか。
岡山市の資料は通路に連続して3日以上、川崎市の資料は最低1週間は同じ場所で観察するよう書いています。1週間たっても掛からなければ、新しい糞の場所を確かめ直し、並べ方の切り替えや枚数の追加、粘着面を隠して慣らす方法を試してください。それでも掛からず跡が続くなら、侵入口の調査を業者に頼むことを考えてください。
Q.部屋の中でネズミを追い詰めてしまいました。どうすればいいですか。
素手で捕まえないでください。東京都の回答集は、追い詰められたネズミは飛び上がることもあるので十分注意するよう書いていて、用意してある粘着シートがあれば、近づけて貼りつける方法が適当だとしています。無理をせず、部屋から出てドアを閉め、通り道にシートを置き直す方法もあります。
Q.粘着シートに掛かったネズミは、何ごみで出せばいいですか。
川崎市の資料は、しっかり折りたたんで姿が見えない状態にし、生ごみとして出すよう案内しています。区分は市区町村で違うので、住んでいる自治体のごみの分け方を確認してください。生きていても死んでいても素手では触らず、袋に入れて口を縛ってから出します。
まとめ
まとめ
- 粘着シートは、走っているネズミが足をとられ、もがいて体ごと貼りつく道具。シートの上に餌を置かない(東京都、豊島区)。近くで忌避剤も使わない
- 置く場所は、壁ぎわ・隅・出入り口・飛び下りる場所・糞やこすり跡のある所。ほこりや水が付く場所は避ける
- 通り道全体に多めに並べる。規則正しく並べて捕れなければランダムに(東京都の指針)。大きなネズミは枚数が少ないと逃げられる
- 置いたら3日〜1週間は場所を変えない(岡山市、川崎市)。掛からなければ並べ方・枚数を変え、粘着面を隠して慣らす方法も試す
- 掛かったネズミは生きていても死んでいても素手で触らず、折りたたんで袋に入れ、早めに処分する。区分は自治体で確認
- 人に付いたらサラダ油でそぎ落とし、石けんで洗う。ペットは小麦粉をかけてから。野鳥は無理にはがさず、粉をかけて鳥獣保護の担当や救護施設に相談する
- 家ネズミ3種は鳥獣保護管理法の対象外だが、野ネズミは対象。見慣れないネズミが掛かったら都道府県に相談
ネズミ
ネズミの侵入経路はどこ?|家の部位別の入り口と種類ごとの入り方、自分で探して塞ぐ手順