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イタチ駆除の費用相場|作業別の単価と、オスとメスで法律が変わる話

イタチの被害で最初に困るのは、臭いです。屋根裏に住み着かれると、肛門腺から出す強烈な獣臭が家中に広がり、衣類や家具に染みつきます。害獣の中でも臭いの強さは最上位です。

費用を調べると「5万円」から「40万円」まで出てきて混乱しますが、これはどこまでやるかで4段階に分かれているだけです。この記事では、その4段階と作業ごとの単価を整理します。

あわせて、イタチには日本の害獣で唯一の特徴があります。オスとメスで法律の扱いが違うという点で、これが業者の工程にも費用にも影響します。

イタチ駆除の費用相場【早見表】

作業範囲による4段階

作業内容費用の目安
追い出しのみ1.5万〜3万円
追い出し+侵入口の封鎖3万〜8万円
追い出し+封鎖+清掃・消毒5万〜15万円
上記+断熱材の交換15万〜30万円以上

総額が跳ね上がる分岐点は「断熱材の交換」です。 イタチの糞は水分が多く、ため糞をする習性があるため、同じ場所に溜まり続けて断熱材に染み込みます。ここに入ると段が1つ上がります。

実績ベースの数字

指標金額
平均約19.2万円
最も多い価格帯5万〜10万円未満
全体の範囲5万円未満〜40万円以上

平均は約19万円ですが、最も多いのは5万〜10万円です。少数の高額案件が平均を押し上げています。追い出しと封鎖で済む段階なら、多くは10万円以内に収まると考えてください。

施工例(坪数別)

建物作業内容金額
会社倉庫わな設置、引き取り4.4万円
戸建て(40坪以下)駆除・清掃・除菌・侵入口封鎖20.9万円
戸建て(50坪以下)駆除・清掃・除菌・侵入口封鎖30.8万円

イタチ駆除の見積もりは、建物の種別(一戸建て/集合住宅)よりも、坪数と作業範囲で決まります。

作業項目ごとの単価

作業項目単価の目安
罠(捕獲器)の設置 基本料金25,000〜30,000円
罠の点検・エサ替え15,000〜30,000円/回
捕獲料金20,000〜25,000円/匹
侵入口の封鎖5,000〜30,000円/箇所
侵入口の封鎖(長期保証付き)150,000円〜
天井裏の清掃約38,000円
殺菌・消毒約15,000円/680〜880円/㎡
ノミ・ダニ駆除450〜680円/㎡
消臭処理180〜280円/㎡
断熱材の撤去処分約8,000円
断熱材の敷設約45,000円

施工面積別の基本料金

面積基本料金の目安
〜30㎡2.5万円
〜60㎡5万円
61〜120㎡9万円
121〜180㎡13万円
181〜240㎡17万円
241〜300㎡21万円

※上記は複数の駆除事業者が公表している価格をもとにした目安です。実際の金額は建物の構造・地域・被害状況により変動します。

「8,000円で駆除します」という広告について

イタチ駆除で1万円台の完結を謳う広告がありますが、罠の設置だけで25,000〜30,000円かかるのが実勢です。上の単価表と照らせば、その金額で追い出し・封鎖・清掃まで含むことは構造的に難しいと分かります。

安い見積もりを見つけたら、何が入っていないかを確認してください。

オスとメスで法律の扱いが違う(日本の害獣で唯一)

ここがイタチ特有の話です。

ニホンイタチ(在来種)

性別扱い
オス狩猟鳥獣。狩猟期間(本州以南 11/15〜2/15、北海道 10/1〜1/31)に、狩猟免許を持つ人が捕獲できます
メス通年で捕獲禁止。許可なく捕獲・殺傷すると1年以下の懲役または100万円以下の罰金

チョウセンイタチ(外来種)

2017年9月15日以降、雌雄を問わず狩猟鳥獣に指定されています(長崎県対馬市の個体群を除く)。

実務上どうなるか

住宅の被害がある場合は、種別・性別を問わず「有害鳥獣捕獲許可」を取れば捕獲できます。申請先は都道府県知事、または権限が移譲されている市町村の鳥獣行政担当課です。許可期間は自治体によりますが、14日間程度が一般的です。

ただし、この手続きには次の負担がかかります。

  • 許可申請の代行費(1〜5万円)
  • 許可期間内に何度も罠を点検する必要があり、1回15,000〜30,000円が課金される

そのため、業者の標準工程は捕獲ではなく「追い出し+侵入口の封鎖」です。 この2つはどちらも許可不要で、費用も期間も大きく抑えられます。

見積もりに捕獲の項目が入っている場合は、「追い出しでは対応できない理由」を確認してください。

費用が変わる要因

1. 断熱材を交換するかどうか(最大の分岐点)

イタチの糞は水分が多く、ため糞をするため同じ場所に溜まります。断熱材に染み込むと、撤去(約8,000円)と新設(約45,000円)が必要になり、総額の段が変わります。

2. 侵入口の数

イタチが通れる隙間は3〜4cm程度です。幼獣はさらに狭い隙間も通ります。ネズミ(15mm)よりは大きいですが、ハクビシン(8cm)よりは小さく、屋根の継ぎ目や戸袋、床下の通気口が主な侵入口になります。

3. 捕獲か、追い出しか

前述のとおり、捕獲を選ぶと許可申請と複数回の罠点検が発生します。

4. 保証を付けるかどうか

侵入口の封鎖に長期保証を付けると、**15万円〜**になる例があります。保証なしの封鎖と比べると差が大きいので、必要かどうかを判断してください。

5. 個体数

複数個体が住み着いている場合、捕獲料金は1匹ごとの課金です。

費用を抑える3つの方法

相見積もりを3社以上から取る

「捕獲を含むか」を揃えて比較してください。追い出しのみの見積もりと捕獲込みの見積もりを並べても、比較になりません。

複数社にまとめて依頼を出せる見積比較サービスを使うと、条件を揃えたまま比較できます。

早い段階で相談する

イタチは臭いが強く、糞尿が断熱材に染み込むと消臭だけでは対処できません。臭いが気になり始めた段階が、断熱材交換を避けられる最後のタイミングです。

自治体の制度を確認する(ただし期待しすぎない)

正直に書くと、イタチは自治体の支援が薄い害獣です。

支援の種類イタチの場合
捕獲器の無料貸出○ 実施している自治体があります
市による無料捕獲× ほぼありません
費用補助金× ほぼありません

理由は明快で、イタチは在来種で特定外来生物ではなく、農作物被害の主要な対象でもないためです。行政が防除に予算を持っているのはアライグマ(特定外来生物)とハクビシン・タヌキ(農作物被害)で、イタチはその枠から外れています。実際、「補助対象はタヌキとハクビシンのみ」「対象はアライグマとハクビシンのみ」と明記している自治体があります。

捕獲器を借りられる自治体では、次のような条件がつくのが一般的です。

  • 捕獲許可証の取得が必要(許可期間14日程度)
  • 設置・管理・放獣はすべて自分で行う
  • 市は駆除も業者紹介も行わない

つまり、借りられても実務の負担は大きいということです。お住まいの市区町村の環境課には一度確認する価値はありますが、費用補助はあまり期待せずに見積もりを取ったほうが計画が立てやすいでしょう。

業者を比較する軸

比較軸確認すること
作業範囲追い出しのみか、封鎖・清掃・断熱材まで含むか
捕獲の要否捕獲が入っている場合、その理由。許可申請を代行するか
保証の種類施工箇所保証か、完全建物保証か
保証の年数イタチは「一般害獣」で最長10年まで対応する事業者があります
見積書の書き方項目ごとの単価が書かれているか
消臭処理臭いが強い害獣なので、消臭が含まれているかを確認
現地調査無料か(無料が標準)

保証については、年数より種類を見てください。「10年保証」でも施工箇所保証の場合、「施工していない場所からの侵入なので有料です」と言われる余地があります。「3年間の完全建物保証」のほうが実質的に手厚いこともあります。

よくある質問

Q. イタチとテンの見分け方はありますか。 A. テンは体長40〜55cm・体重1〜1.5kgで、イタチ(オスで頭胴長27〜37cm・290〜650g)より大きく、通れる隙間も5cm程度と広めです。ただしテンは山地や森林に生息し、人家に住みつくのは稀です。屋根裏の侵入としてはイタチのほうがはるかに多くなります。

Q. 自分で追い出すことはできますか。 A. 追い出しと侵入口の封鎖は許可不要なので、法律上は可能です。ただし捕獲は許可が必要で、ニホンイタチのメスは許可なしには捕獲できません。また侵入口をすべて特定して塞ぐのは難易度が高い工程です。

Q. 作業にはどのくらいの日数がかかりますか。 A. 追い出しと封鎖のみであれば短期間で終わりますが、捕獲を伴う場合は許可期間(14日程度)の中で複数回の罠点検が必要になります。

Q. 臭いは取れますか。 A. 消臭処理(180〜280円/㎡)が一般的な工程に含まれます。ただし糞尿が断熱材に染み込んでいる場合は、断熱材ごと交換しないと臭いが残ります。

Q. 火災保険は使えますか。 A. 駆除費用は原則対象外です。台風で屋根が損傷し、その隙間から侵入した場合など、自然災害が起点であれば建物の修繕費が検討対象になる余地はありますが、契約内容次第なので保険会社への確認が必要です。

Q. 賃貸住宅の場合、費用は誰が負担しますか。 A. まず管理会社・大家へ連絡してください。建物の管理責任は貸主にあるのが一般的です。

まとめ

イタチ駆除の費用は、追い出しのみなら1.5万〜3万円、封鎖まで含めて3万〜8万円、清掃・消毒まで入って5万〜15万円、断熱材の交換が必要になると15万〜30万円以上という4段階です。最も多い価格帯は5万〜10万円です。

総額の分岐点は断熱材の交換なので、臭いが気になり始めた段階で動くことが費用面で最も効きます。

法律面では、イタチはオスとメスで扱いが違うという日本の害獣で唯一の特徴があり、ニホンイタチのメスは通年で捕獲禁止です。ただし追い出しと侵入口の封鎖はどちらも許可不要なので、実務上はここまでで対応するのが標準です。

自治体の補助はほぼ期待できないため、見積もりを取って比較するのが現実的な進め方になります。


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