ネズミの鳴き声?と思ったら|人に聞こえない声があること、声が続くときに考えること、ハクビシン・イタチ・家鳴りとの聞き分け | 害虫害獣駆除ナビ本記事にはプロモーションが含まれます。
ネズミの鳴き声?と思ったら|人に聞こえない声があること、声が続くときに考えること、ハクビシン・イタチ・家鳴りとの聞き分け
公開 ネズミ
夜、布団に入ると、天井や壁の中から細い声のようなものが聞こえる。カタカタ、カリカリという音もする。ネズミの鳴き声を調べると「キーキー」「チューチュー」「キュッキュッ」と、いろいろな書き方が出てきます。
ただ、先に知っておいてほしいことが2つあります。
- ネズミの鳴き声の多くは、人の耳には聞こえない超音波です。 大学の研究で、ネズミの仲間は超音波で鳴き交わしていることが分かっています。声が聞こえないからネズミはいない、とは言えません
- 聞こえる声がどう聞こえるかを書いた公的な資料は、ほとんどありません。 ネットで見かける「キーキー」などの書き方は、主に駆除業者のコラムによるもので、記事によってばらばらです
この記事では、鳴き声を「きっかけ」として、次の順で整理します。
- ネズミの声について、研究で分かっていること
- 声より確かな手がかり(音・糞・かじり跡)
- 声や音が続くときに考えられること
- ハクビシン・イタチ・家鳴りとの聞き分け
- ネズミと分かったら、次にやること
ネズミの声は、ほとんどが人に聞こえない
日本獣医生命科学大学の学位論文の要約によると、人の耳に聞こえる音の高さ(可聴域)は20Hz〜20kHzで、これを超える音を超音波と呼びます。ネズミの仲間は、この超音波を仲間とのやりとりに使っています。
同じ要約は、実験用のラットの超音波の声を3つに分けて紹介しています。
この記事の作成方針
複数の駆除事業者が公表している料金表と、環境省・自治体の公開情報をもとに作成しています。掲載している費用は目安であり、実際の金額は建物の構造・地域・被害状況により変動します。
東北大学大学院医学系研究科の発表(2022年8月)も、生後1〜2週間のマウスやラットなどの子は、超音波で鳴いて母親の注意を引くと説明しています。
どれも人の可聴域の上限(20kHz)より高い音です。ここから分かるのは、次のことです。
- 天井裏で子育てをしていても、子の声が人に聞こえるとは限らない。 「赤ちゃんの声が聞こえないから巣はない」とは考えないでください
- ネズミどうしのやりとりの多くは、人には聞こえないところで行われている
ただし、これらは実験室で飼われたネズミの研究です。家に住み着く野生のネズミが、どんな場面で、人に聞こえる声をどのくらい出すのかを示した公的な資料は見当たりませんでした。人に聞こえる「キーキー」のような声は、聞こえたら手がかりの一つ、くらいに考えて、次の章の手がかりと組み合わせてください。
声より確かな手がかり:音・糞・かじり跡
保健所や自治体の資料が「ネズミのサイン」として挙げているのは、鳴き声よりも、動く音とかじる音です。
音がする時間帯
東京都の資料によると、ネズミは一般に夜行性ですが、夜通し活動しているわけではありません。家の中のネズミは人の生活に合わせて、人が寝静まった夜間や、留守で人がいない時間帯に活動することが多いとされています。夜中に聞こえるのはそのためで、昼間に家を空けている人は、日中の活動に気づいていないだけかもしれません。
声が聞こえたら、まず録音する
声や音が聞こえたら、スマートフォンで録音してください。動画モードで天井や壁に向けておくだけでもかまいません。
あわせて、音がする真下の床や棚の上、押入れの中に、糞やかじり跡がないかを見てください。糞が見つかれば、声よりずっと確かな証拠になります。屋根裏の糞の見分け方は、屋根裏の糞の見分け方にまとめています。
声や音が続くときに考えられること
毎晩、同じ場所で聞こえる:巣か、活動の拠点がある
東京都の資料は、ネズミは活動しながらいろいろな場所に入り込み、そこにえさや巣の材料があり、外敵から守られた安全な場所であれば定着して繁殖場にするとしています。週に1回程度しか音がしないなら、その場所は活動範囲の一部と考えられる、とも書かれています。
つまり、たまに聞こえるだけなら通り道、毎晩のように同じ場所から聞こえるなら、その近くに住み着いている可能性があります。
巣を作りやすい場所
東京都の資料によると、ネズミは人の目に付きにくい暖かい場所に、布切れや紙くずなどを集めて巣を作ります。クマネズミの場合は、次のような場所です。
- 天井裏
- あまり使わない押入れ
- 壁の中
- 冷蔵庫やテレビなど家電の後ろ(放熱板があって暖かい)
声や音がする場所が、この中のどれかに近ければ、巣がある可能性を考えてください。
秋から冬に急に聞こえ始めた
東京都の資料によると、寒くなる10〜11月ごろに、暖かい民家にネズミが入り込むため相談が多くなり、外が暖かくなる3月ごろから少なくなると言われています。同じ資料に載っている東京都の月別の相談件数の平均でも、10月と11月が多くなっています。秋に急に音がし始めたなら、外から入ってきたばかりかもしれません。
音が増えてきた:数が増えている可能性
東京都の資料によると、ネズミは生後3か月から出産し、条件がよければ年に6〜7回、1回に6〜10匹程度の子を産みます。実際には、えさの量や巣の場所などの制限があるので、計算どおりには増えないとも書かれています。
それでも、聞こえる音が1か所から複数の場所に広がった、足音が重なって聞こえるようになった、という変化があれば、数が増えている可能性があります。先に書いたとおり、子の声は人に聞こえない超音波のことが多いので、**「声が増えたか」より「音のする場所や回数が増えたか」**で判断してください。
ハクビシン・イタチ・家鳴りとの聞き分け
天井裏から音がすると、ハクビシンやイタチを心配する人も多いと思います。新潟市は、騒音がしてハクビシンかと思っても、実際はネズミや鳥、コウモリのこともあるとしています。逆もあります。声だけで決めず、音の重さと痕跡で考えてください。
ハクビシンとの違い
いちばん大きな違いは、足音の重さと、糞の出し方です。ハクビシンは決まった場所に糞尿をためるので、天井の一か所にシミが出たり、アンモニア臭がしたりします。ネズミの糞は、通り道に沿って点々と落ちます。
イタチとの違い
イタチもネズミより大きく、天井裏を走り回る音がします。堺市の資料によると、イタチは直径3cm足らずのすき間をすり抜け、最近は天井裏に住み着き、断熱材をほぐして巣を作って子育てするケースが増えています。イタチはネズミも食べます(堺市)。
家鳴りとの違い
家鳴りは、建物の木材などが温度や湿度の変化で伸び縮みするときに出る音、と一般に説明されています。北海道立総合研究機構 林産試験場の資料も、木材は含んでいる水分の量が変わると収縮や膨張をするとしています。
「パキッ」と一度だけ鳴って、その後なにも聞こえず、糞も見つからないなら、家鳴りの可能性があります。反対に、音が移動する、かじる音が続く、糞が出てくるなら、動物です。
足音の重さや時間帯で、屋根裏の動物を全体的に絞り込む方法は、次の記事にまとめています。
ネズミと分かったら、次にやること
自分で捕まえてよいのは、家ネズミだけ
ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの家ネズミ3種は、鳥獣保護管理法の対象から外されていて(同法の施行規則)、粘着シートや捕獲かご、毒餌を自分で使えます。
一方、ハクビシンやイタチは、許可なく捕まえることはできません。イタチは、オスは狩猟鳥獣に含まれますが、狩猟には免許や猟期などの決まりがあり、メスは狩猟鳥獣に含まれません(同法の施行規則)。堺市も、許可を取らずにイタチを捕まえることはできないとしています。正体がはっきりしないうちに、捕獲器を仕掛けないでください。
音で追い払うのではなく、えさ・巣・侵入口を断つ
「ネズミが超音波で鳴くなら、超音波で追い払えるのでは」と考える人もいると思います。東京都の資料は、超音波の機器について、実験的には音圧が130デシベル以上あるとある程度避ける行動が見られるものの、実用的な評価はまちまちで、実用効果については否定的な意見のほうが多いように思われるとしています。超音波の機器が自分の家で効くかの見極め方は、ネズミ駆除の超音波は効く?で整理しています。
東京都多摩府中保健所が勧めるのは、えさを与えない、巣を作らせない、侵入口をふさぐの3つです。
- 食べ物はふた付きの容器や冷蔵庫、戸棚にしまう。生ごみやペットのえさを夜に出しっぱなしにしない
- 紙くずや布切れなど、巣の材料になる物を片付ける。押入れや物置をときどき点検する
- すき間を塞ぐ。クマネズミは1.2cm以上のすき間なら通り抜けられる(多摩府中保健所)。金属たわしや亀甲金網、外壁用のパテが使える
音が天井裏からする場合の進め方は、次の記事にまとめています。
業者に相談する目安
次のどれかに当てはまるなら、業者に現地を見てもらうほうが近道です。
- 毎晩、同じ場所から声や音がして、音のする場所が増えてきた
- 壁の中から音がする。東京都の資料は、壁の中の巣は壁を外したり穴を開けたりして取り除くのが基本で、実際にはかなり難しいので専門業者に頼むほうがよいとしている
- 侵入口が屋根と外壁のすき間など、高い所にある
- ネズミかハクビシンかイタチか、自分では決められない
ネズミ・ハクビシン・イタチ・アライグマの駆除について相談を受け付け、条件に合う駆除業者を紹介してくれる窓口があります。相談は24時間365日受け付けていて、現地調査と見積もりは無料です。対応地域は、宮城・関東・東海・北陸・関西の一部が中心です。
相談するときは、録音した声や音と、聞こえた時刻・場所のメモ、糞の写真をそろえておくと、正体の見当をつけてもらいやすくなります。見積もりの内容に納得してから、契約するかどうかを決められます。
よくある質問
Q.音はするのに、鳴き声は一度も聞こえません。ネズミではないのでしょうか。
ネズミの可能性はあります。研究によると、ネズミの仲間の声の多くは人に聞こえない超音波です。保健所の資料がネズミのサインとして挙げているのも、夜中のカタカタという音や、かじる音、糞、かじり跡です。声がしないことより、音のする場所の近くに小さな糞が落ちていないかを確かめてください。
Q.赤ちゃんネズミの声が聞こえれば、巣があると分かりますか。
聞こえないことがあります。生まれて間もないネズミの子が親や巣から離れたときに出す声は、超音波であることが研究で分かっています。巣があるかどうかは、毎晩同じ場所から音がするか、その近くに糞がたくさん集まっていないか、紙くずや布切れが集められていないかで考えてください。
Q.昼間に音がします。ネズミですか。
東京都の資料によると、家の中のネズミは、人が寝静まった夜間や留守の時間帯に活動することが多いとされます。在宅していて静かな時間帯なら、昼間に動くこともあります。屋根の上を歩く鳥や、近くの猫の音のこともあるので、音が天井の中か屋根の上かを聞き比べ、糞があるかも確かめてください。
Q.天井をたたくと静かになります。追い出せていますか。
一時的に静かになっても、出ていったとは限りません。東京都多摩府中保健所の資料は、壁の中に巣を作られた場合について、棒でたたくなどするとネズミは驚いてそこを住みかにしにくくなるとしつつ、侵入経路を見つけて、ネズミがいないときに侵入口を塞ぐよう案内しています。家の中にえさや巣の材料があり、すき間が開いたままなら、ネズミは住み続けます(東京都)。たたくのは補助と考え、えさ・巣・侵入口の対策を進めてください。
Q.賃貸住宅の壁の中から声がします。
まず管理会社か大家に連絡してください。壁の中や外壁のすき間は、建物の管理の範囲になるのが一般的です。録音と、聞こえた時刻・場所のメモがあると伝えやすくなります。
まとめ
まとめ
- ネズミの声の多くは、人の耳に聞こえない超音波。子が巣から離れたときの声も超音波(日本獣医生命科学大学、東北大学)。声が聞こえないから、いない・巣はない、とは言えない
- 聞こえる声の聞こえ方は、公的な資料にほとんど書かれていない。声だけで決めず、録音して、音・糞・かじり跡と組み合わせる
- 保健所が挙げるサインは、夜中や明け方のカタカタ音、カリカリとかじる音、壁の中の音、細い糞、かじり跡
- 毎晩同じ場所から聞こえるなら、近くに住み着いている可能性。秋(10〜11月ごろ)に急に始まったなら、外から入ってきたばかりかもしれない
- ハクビシン・イタチは足音が重く、糞尿がたまってシミや臭いが出る。家鳴りは単発で移動せず、痕跡が残らない
- 自分で捕まえてよいのは家ネズミ3種だけ。超音波の機器に頼るより、えさ・巣・侵入口を断つ
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